中井智弥 OFFICIAL WEB SITE

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井 筒

井 筒   作曲:中井智弥

 能「井筒」は、初恋の幼馴染みの男と結ばれ最後まで添い遂げ、死んでもなお恋慕う女の永遠の愛、至上の愛の曲である。
 井筒の女は、夫の装束を身に付け、水鏡に映った姿に夫を重ねる破調の行動に、純粋な恋の激しさを感じさせられる。季節は晩秋、繰り広げられる幻想的な恋物語「井筒」を二十五絃箏の独奏曲として描いた。

とおりゃんせ

とおりゃんせ   編曲:中井智弥

 通りゃんせ、通りゃんせ、ここはどこの細道じゃ、天神様の細道じゃ、どうぞ通して下しゃんせ、御用のないもの通しゃせぬ、この子の七つのお祝いに、お札を納めに参ります、行きはよいよい、帰りはこわい、こわいながらも通りゃんせ、通りゃんせ
 日本のわらべ歌には、私たちの想像力をかき立てる不思議な世界をもった曲がある。「とおりゃんせ」もしかり・・・怖くもその先に存在するであろう美しい世界を描きたかった。細道の先にあるものはきっと美しい楽園なのではないか?そんな私の勝手な想像に基づき、アレンジを試みた。「行きはよいよい帰りは怖い」さあ一緒にその先へ行ってみませんか?

津音頭

津音頭   編曲:中井智弥

 私の故郷、三重県津市の音頭「津音頭」のアレンジ。作詞作曲は、米山正男氏で、五月みどりさんと演歌の大御所・北島三郎さんとのデュエットで唄われている。なんとも豪華なメンバーで、津市民としては鼻が高い。そして聞かせ所「津に来て、津を見て、津に惚れてほんに津のまちゃ ええわさ〜」の「ええわさ〜」というところが何とも“はんなり”とした趣があって私はとても気に入っている。
 その雰囲気を曲全体に生かし、新内流しのような艶っぽいアレンジとなった。この曲を気に入っていただけたらお伊勢参りの際にでも是非津に遊びに来ていただきたい。

葵 上

葵 上   作曲:中井智弥

 光源氏の正妻 葵上は正体不明の物怪に取り憑かれたため重い病にかかっていた。その正体を知るため巫女が梓の弓を鳴らして物怪を呼び寄せると、枕辺に現れたのは六條御息所の生霊であった。六条御息所は光源氏との華やかなりし日々、そして愛を失った今の嘆きを綿々と述べ、激しい感情の高ぶりのままに、葵上を打ちすえて姿を消すのであった。これは能 葵上の前場の話。二十五絃箏でこの前場を描きつつ、六条御息所の悲しみ、嫉妬や揺れ動く心を描いた。

赤とんぼ

赤とんぼ   編曲:中井智弥

 2005年の秋、船橋市民創造館・きららホールの当時館長であった南部擁司氏のお引き合わせで、フィンランドから来日中のカンテレ奏者、エヴァ・アルクラさんとお目にかかり意気投合してしまった。カンテレはフィンランドのお箏。お互い、伝統楽器としての社会的なポジションや、音楽や活動の方向性はまさに同じであった。そして2007年11月、国際交流基金派遣事業でフィンランドを訪れ、エヴァ・アルクラさんと共演。お互いの土地の曲をもとにコラボレーション。 フィンランドは叙情歌「ララバイ」、日本は唱歌「赤とんぼ」。 何とも綺麗な北欧風アレンジの「赤とんぼ」が完成した。日本とフィンランドの原風景をこの曲から感じていただければ幸いである。

二人静

二人静   作曲:中井智弥

 兄の頼朝に追われた義経は静と共に吉野山に逃れるが、武蔵坊弁慶の意見で静を都に帰す。その後、身籠った義経の子が男児であったため七里ヶ浜に投げ捨てられるという悲劇に遭う。若宮八幡において頼朝の前で心ならずも舞を舞うこととなった際、「しずやしず しずのおだまき くりかえしむかしをいまに なすよしもがな」と義経への
思いを歌うのであった。
 私は、静御前にとり憑かれた女と静御前の亡霊の二人の静が登場する能「二人静」を題材にし、静がかつて頼朝の前で舞ったであろう曲を描いてみた。高音と低音、二面の二十五絃箏が二人の静を奏でる。「しずやしず・・・」と義経への愛を歌い始め、桜の舞い散る吉野山に逃亡した時の事や、静御前の壮絶な人生を描いた舞曲として作曲した。

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