復活第三弾!

「日本の伝統楽器”知っ得!納得!”講座」…最終回、第三弾「吹き物篇」が、江東区文化センター・ホールにて行われました。
感染者数増大でそれなりの緊張感を覚えつつ、引き続きソーシャルディスタンス、マスク着用など感染症対策をとっての実施です。
今回もスライドや映像を用い、冒頭に日本の楽器における吹き物(吹奏楽器)の概要をお話した後、尺八奏者・小湊昭尚さんをご紹介。尺八の歴史から楽器の構造、製法、そして流派の特徴から現代的展開に至るまで、エピソードも交えた興味深いお話を、言葉を選んで実に整然と解り易く解き明かして下さいました。そして一尺一寸の短管から二尺四寸の長管まで様々な尺八を比較演奏しながらの解説や、琴古流尺八本曲の譜面のご紹介など、受講された皆さまもまさに“納得!”のご様子でした。


3月に入り、公演、イベント、アウトリーチなどの事業が悉く中止・延期となってしまいましたが、情勢に変化が見え、ようやく少しずつ動き始めた中で実施された講座でした。昨今は、リモートや映像配信などに慣れてしまっていましたが、十数名とはいえ、対面で実施でできた喜びは格別のものがありました。
今回お招きした長唄三味線方・芳村伊十冶郎さん、邦楽囃子方演奏家・福原百之助さん、そして小湊昭尚さん…皆さん、丁寧かつ熱意をもって本息で取り組んで下さったことに心より感謝しています。
受講された方々のアンケートにも「回数が足りない!」というコメントが1/3ほどありました。日本の伝統音楽を少しでも身近に感じていただけたのであれば重ねてうれしく思います。
昨年9月には、江東区文化センターという公共施設全体を用いて、講談という話芸と講談が紡ぎだす江東区の文化資産を世代を超えて味わっていただく企画、「江東区・和の伝統芸能体験プロジェクト~お江戸深川 大講談まつり!~」を行いました。今年度は「伝統音楽」を多角的にとり上げた同様の事業を9月に行う予定で、そのプレイベントとして位置づけられるのが今回の講座でした。お子様も含めて数多くの方々で賑わった「大講談まつり!」…その音楽篇が本年度中に実施できることを祈念してやみません。