【神楽坂まち舞台・大江戸めぐり2023】

『神楽坂まち舞台・大江戸めぐり2023』が、5月20日(土)21日(日)に開催されました。
両日共に天候にも恵まれ、無事、盛況裡に終了できたことは今思い返しても喜ばしい限りです。
20日の朝は小雨が残っていたので、13時の開演迄に上がることを祈るのみでした。

新宿区の神楽坂エリア一体で繰り広げられる大イベントゆえ、本当に数多くの方々のご尽力、ご協力なしには成り立ちません。只々、心より感謝申し上げるばかりです。
路上ライブが復活するなど4年ぶりの通常開催でしたが、どのプログラム、どの会場も文字通り“大入満員”となりました。お客さま側からも“待ってました”感が伝わり、出演者の皆さんからも「殊の外にテンションが上がった」旨の言葉が異口同音に聞かれました。
磨き上げられた数々のニッポンのパフォーマンスと、それらに興ずるお客さまとの歯車が噛み合い、大きな一体感と賑わいが生まれていました。

二日間のエンディングを飾る、赤城神社での「夕暮れライブ」...開場と同時にお客さまが順次整然とお座りになられました。立ち見でご覧いただく事が前提のため、誘導スタッフも配置していませ
んでした。この事業の「成熟」を感じた瞬間です。
賑々しい江戸太神楽、笙独奏による烈々たる創作曲と静謐なドビュッシー、常磐津節・囃子の若手演奏家の皆さんによる溌剌たる「三社祭」…演技や演奏に食い入るように観入り聴き入るお客さまに接して、改めて「文化こそ心の栄養」を深く感じました。
伝統文化の息づくまち神楽坂で出逢っていただく伝統芸能…11年の継続を経て更なる深化を目指すと共に、こうした機会をいただけること、また神楽坂というまちの懐の大きさに、深く頭が下がる思いです。

 

◆神楽坂楽座~講釈場 @毘沙門天善國寺

昔ながらの雰囲気が再現できたら…と毘沙門天境内に設営した小屋掛けの講釈場。講談を中心に、浪曲、琵琶語り、義太夫節…伝統話芸をお届けしました。


◆ことほぎライブ @赤城神社・神楽殿

長唄×邦楽囃子、清元節×邦楽囃子、共に開演前の早い段階から境内には多くのお客様が訪れました。境内に立ち見でご覧いただくプログラムでしたが、演奏者と客席が一体の盛り上がりがありました。


◆芸能道しるべ @矢来能楽堂

短時間とは言え、屋内でしっかりと芸能を味わっていただくプログラムでした。「琵琶法師から江戸時代の音楽家まで」、能「経正」ともに整理券をお求めになるお客様の長い列ができました。


◆お座敷ライブ @老舗割烹・志満金

花街・神楽坂を象徴する芸者衆によるお座敷遊びと、ご案内役若手落語家による落語と紙切り。参加コーナーでは、多くの外国の方々がお楽しみくださいました。


◆毘沙門天・夜会 @毘沙門天善國寺

1日目のエンディングを飾るプログラム。手妻に沸き起こる歓声、江戸端唄と城端庵唄…同演目の聴き比べへの感嘆、邦楽囃子とコンテンポラリーダンスによる熱いコラボレーション。


◆弾いてみよう!日本の楽器 @赤城神社・ギャラリー

三味線、箏、胡弓を体験いただきました。昨年より神楽坂に店舗を構えるSEION神楽坂店の皆さまにご協力いただきました。


◆こども広場 @毘沙門天善國寺/@白銀公園

青空の下、伝統芸能の賑わいと共に楽しむ伝承遊びと積み木、そして紙芝居。数多くのファミリーが集いました。


◆神楽坂芸能めぐり 街角ライブ @志満金前/@神楽坂上交差点前

邦楽囃子×西洋楽器、雅楽、津軽三味線パフォーマンス、糸あやつり人形、尺八トリオ、津軽三味線×和太鼓。伝統芸能による路上パフォーマンス…そのクオリティに拍手と歓声が絶えませんでした。


◆神遊びライブ @赤城神社

社殿を仰ぐ石段を舞台に繰り広げられる上質な音楽…新緑の境内で味わう邦楽の最先端、そして世界の擦弦楽器ユニット。


◆神楽坂路上界隈 新内流し/城端曳山祭<庵唄>

静寂の石畳に染み入る三味線の音色…神楽坂在住の新内節人間国宝・鶴賀若狭掾一門の皆さま。そして、江戸端唄がルーツと言われる富山県南砺市よりお招きした城端曳山祭<庵唄>の皆さま。多くの方々が「流し」の後に続きました。


◆夕暮れライブ @赤城神社・神楽殿

広がる夕焼け空を背景に迎える二日間の祭のフィナーレ。